読んだ本の紹介:フォーミュラリー -エビデンスと経済性に基づいた薬剤選択-

 

今回、本書1)フォーミュラリー編集委員会編,フォーミュラリー -エビデンスと経済性に基づいた薬剤選択-,薬事日報社を読ませたいただいた理由は、最近、話題になっているものの、フォーミュラリーについては、医療費抑制のことばかりが先行しているイメージがあり、再度本質をきちんと理解できればと思ったからです。

また、以前フォーミュラリーに関して、自身でも学習させていただきました。こちらも参考にしていただければ幸いです。

フォーミュラリーについて学習

本書では、医療者の意識改革、行動変容につながるものとして、フォーミュラリーに期待を込めています。

本書の個人的なおすすめポイントは、以下の3点になります。

①海外の視点
海外、英国、米国で、実際にフォーミュラリーの運営や利用をしていた先生方の生の体験談が書かれており、ネット検索だけではわからないような細かな制度上のポイントなど詳しく書かれているため、自身の活動に落とし込もうとする上ではとても参考になります。

②聖マリアンナ医科大学の事例
こちらも、実際に運営されているフォーミュラリー案などの資料がそのまま載っており、また、そのプロセス、企業のようにビジョンなどを盛り込み、ファーマシューティカルケアの理念を言語化し、その考え方を全体にいきわたらせている、だからこそこのような先進的な取り組みが行えているのかと納得できるように説明してくれています。

③ジャーナルクラブについて
フォーミュラリーを作成できるようにするために、ファーマシューティカルケアの実践のための、新人研修、継続学習などの一環として、ジャーナルクラブのことについても説明がされており、大学と実践の場でのギャップを埋めるための教育環境の整備がきちんとできており、またその内容も事細かに教えてくれているため、とても勉強になります。

本書では、フォーミュラリーの概観をつかむだけでなく、実際に運用するためのノウハウも学べるものであると思います。持続可能な医療体制を整備していくためには、フォーミュラリーは必要な概念でしょう。ただ、やはりただの医療費抑制のツールだと思ってしまうようでは、本来の役割の半分も発揮できないかもしれません。標準医療の役割、医療費抑制、継続的学習、多職種協働など、フォーミュラリーが担うべき役割は多いと思います。

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References   [ + ]

1. フォーミュラリー編集委員会編,フォーミュラリー -エビデンスと経済性に基づいた薬剤選択-,薬事日報社

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