ベンゾジアゼピン系薬の中止方法について

ベンゾジアゼピン系薬の中止・漸減方法についてのシステマティックレビューがありましたので読んでみることにしました。

A systematic review of interventions to deprescribe benzodiazepines and other hypnotics among older people.
Eur J Clin Pharmacol. 2017 Aug;73(8):927-935.
PMID: 28456823

《論文のPICO》

P:BZ系薬(BZD、Zdrug)を長期間(4週間以上)使用している人
I :BZ系薬を減らす介入
C:他の介入
O:成功率

《批判的吟味》

検索キーワード
‘deprescrib*’ OR ‘de-prescrib*’ OR ‘stop*’ OR ‘cease*’ OR ‘cessation’ OR ‘withdraw*’ OR ‘discontinu*’) AND (‘benzodiazepineなど) AND (‘elderly’ OR ‘aged’ OR ‘older’ OR ‘geriatric*) NOT (‘alcohol’ in the title)
2人の評価者によって独立して検索されておりました。
funnel plotなどはなく、出版バイアスなどの評価はされていないようでした。
元論文の評価に関しては、コクランとNIHの手法によって行われているようです。
異質性は、評価されておらず、調査期間、調査方法、介入方法などばらつきが多いとコメントしていました。

《結果》

・薬理学的置換
メラトニンによる置換:中止成功率64.3%
・混合介入
トラゾドンによる置換+心理的サポート:中止成功率は80%(有意差つかず)。
プラセボによる置換+心理的サポート:中止成功率は50%(有意差つかず)離脱症候の可能性も懸念された。
・テーパリング法と患者教育
医師による口頭・書面での説明+転倒リスクの講義:中止率は35%。
患者教育冊子による介入:中止率は27%。
テーパリング法と心理的サポート:中止率は80%。

《感想》

中止率は様々ですが、この研究で優劣をつけるのは難しいかもしれません。
ただ、ベンゾジアゼピン系薬を減らす際には、現時点では、確立した手法はなく、顧客や医師が取り組みやすい方法でもよいのかなという印象でした。
ただ、研究によりQOLや睡眠の質、離脱症候など影響が出たとするものやでないとするものがあり、安全ともそうでないとも取れる印象でした。
やはり、減薬・減量を考える際は、顧客、医師など、様々な方の意見や思いを踏まえたうえで実行に移さないとあとで何かしらのトラブルに発展する可能性があるかもしれません。
EBMの4つの輪を意識しながら、費用対効果なども踏まえ、薬剤師として、目の前の顧客のため、社会のためにどうしていくべきかを考えていく必要があるのかと思います。
何でもかんでも、ベンゾジアゼピン系薬が悪者というわけではないと思います。
かといって何もしない、取り組まないというのも違うと思います。
自分に何ができるのかを今後も考えていきたいです。

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