ビタミン、ミネラルなどのサプリメントの予防的使用

前回に引き続き、サプリメントの効果について少し論文を読んでみようと思います。

Supplemental Vitamins and Minerals for CVD Prevention and Treatment.
PMID: 29852980

《論文のPICO》

P:179のRCTに参加している方
I  :サプリメント使用
C:サプリメントに対する比較対象(きちんとは示されていなさそうでした)
O:心血管疾患、心筋梗塞、脳卒中、心臓血管の死亡、全死亡、癌死亡などが主に調べられているようでした。

《批判的吟味》

評価者バイアスに関しては、2人で独立して評価したとしています。
出版バイアスに関しては、ファンネルプロットを使用したりしたとありますが、本文中には見られなかったため、付録にあるのかもしれません。
元論文バイアスは、コクランの評価ツールを用いてリスク分類しているとしています。
異質性に関しては、I2検定で調べられており、異質性が50%を超えているものありますが、RCT2つでの検討だったりなどもあったため、1つ1つの結果はきちんと見たほうがいいかなという印象でした。
また外国語は除外されているようでした。

《結果》

結果は本文の図を見ていただけるととてもわかりやすいです。
マルチビタミン、ビタミンD、カルシウム、ビタミンC、葉酸、Bコンプレックス、Antioxidants、ビタミンB3(ナイアシン)について検討されています。

その中で有意差がついているものは以下のものです。

有益性
葉酸
心血管疾患:文献数5、RR (95% CI)0.83 [0.73, 0.93] I2=0% p<0.01 NNT=111
脳卒中:文献数7、RR (95% CI)0.80 [0.69, 0.93] I2=0% p<0.01 NNT=167
Bコンプレックス(ビタミンB6、B9、B12の2つ以上を含有と定義)
脳卒中:文献数12、RR (95% CI)0.90 [0.81, 1.00] I2=16% p=0.04 NNT=250

有害性
Antioxidants
全死亡:文献数21、RR (95% CI)1.06 [1.00, 1.12] I2=0% p=0.05 NNH=250
ナイアシン
全死亡:文献数3、RR (95% CI)1.10 [1.00, 1.20] I2=0% p=0.05 NNH=200

《個人的見解》

大規模な試験であり、海外のデータでありますが、ある程度信頼性はある情報ではないかと思います。
試験の限界として、RCTが多いことから短期間の検討が中心であり、長期間の検討に関しては不明であるとしています。
この結果を見ると、あまりサプリメントには、真の効果は期待できないような結果でした。
葉酸では、心血管疾患や脳卒中のリスクは減るかもしれませんが、死亡は減らせずという結果であり、Antioxidantsやナイアシンに関しては、死亡を増やしてしまうかもしれないという結果でした。
患者背景がきちんとおえていないためなんとも言えませんが、嚥下障害などで食事が取りにくいなどのなんらかの理由がない限りは、サプリメントをあえて取る必要はなく、日々の食事から栄養素をきちんと取る必要があるのかなと思いました。
忙しいから、ダイエットなどの理由で、サプリメントとってればいいだろうという安易な考えはやめた方がいいのかもしれません。

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